万が一ではなく二分の一

私の気持ちを最も酌む事が出来なかったのが、オヤンヂだった。

私が金を残そうとすると、あの野郎は使い込むのだった。

私はずっと、同じ事しか言っていなかった。

「家族で一泊旅行がしたい」

子供たちが成人するまでの20年あまり、それすらかなわなかった。

人並みな思い出の一つも、作れなかった。

オヤンヂと付き合ってた頃、あの野郎はこうのたもうた。

「あったかい家庭が欲しい」

だがこの男は元々、平均的なあったかい家庭など知らないのだ。

もとよりそんなもの築けるわけがないのだった。

口では何とでも言える。

私はもっと早くに、この男との価値観の隔たりに気付くべきだった。

この男の中には、「家族」という単位と感覚がないのだった。

ただ、甘ったれている。私の言う事は聞かない。

私に言わせれば、稼いでくるデカイ息子がもう一人いるみたいなもんだ。

 頼りない。

もっと、私は頼りたかった。

上に兄弟が欲しかった。

何でも相談にのってくれる、頼もしい兄貴が欲しかった。

その役割りは、結果精神科医に求めることになった。医者は話を聞いてくれる。

もう久しく病院には行ってないが、いつまでも心の支えだと思う事にしている。

さてバチアタリなオヤンヂは、実は経過観察中である。

すっかり坊主頭に見慣れてしまった私は、この男の以前の髪形がイメージ出来ない。

これから話す事は、非常に大事である。

昔加入したガン保険を、そのまんま見直しもせずにほったらかしてる貴方。

それ、いざとゆう時クソにも役に立ちませんよ。

徳さんが「色々足りてない」とCMで言っていたでしょ。今頃言われても遅いんだが。(〜 〜メ)

今は入院させない時代なのである。

化学療法は外来でやる。つまり「通院」扱いだ。

3週間に一回。4~5時間かかる。ガンの規模にもよるだろうが

画像を撮って効果を確かめながら3,4回程度行う。

ウチのオヤンヂの入ってたガン保険は、まだそれが世に出回って間もない頃の

月額1000円以下の最低限のものだった。

入院給付金一日15000円。それだけである。手術と通院の給付金はない。

昔はガンは入院のイメージが強かった。

だが、今は違う。通院しながら働くのが普通なのだ。

したがって、化学療法で通院した分は、入ってたガン保険で賄えるものは一銭も無かったのである。( ̄д ̄)ケッ

3週に一回でも、25000円くらい(自己負担。念のため)は覚悟しとく必要がある。

もう1つ、20年前に入った医療保険がある。ガン特約は付けてない。

こっちは通院が1日5000円だ。

しかし、「手術に伴う通院(術後180日まで)」であるため、化学療法のみの単発通院では5000円すら出しやがらねぇのである。

最初に開胸手術した後、放射線治療で通院した。

週5で4週、すなわち一ヶ月。この間オヤンヂは仕事を休んでいる。

一回5000円位払うので、ある程度纏めてカードで払うようにした。

医療保険から出る通院給付金をアテにする。

この通院に関しても、入ってるガン保険は役に立たなかった。囧rz

手術で入院してもせいぜい長くて10日で退院だ。

開胸手術したって、状態によっては翌日には立って歩けという。

その方が回復が早いかららしい。

これが内視鏡手術なら1週間いるかいないかだ。

病室を見ても毎日のようにメンバーが入れ変わる。

病院は、回転を良くしないと儲からない時代なのだ。

今の保険は「かかった分だけ」でも、細かく対応出来るようになっている。

保険は時代に合ったものに見直す。 コレ鉄則d( ̄  ̄)